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コラム

フライパンでスモークできる燻製チップ「sugi mokku」ができるまで

どうして“スギ”の燻製チップなのか

スギ,燻製チップ

左が400g入、右が100g入

燻製チップ「sugi mokku(スギモック)」の始まりは、開発担当である私のちょっとした疑問からでした。友人と燻製をやってみようと話になったとき、「どうして燻製チップはサクラなどの限られた樹種しかないんだろう」とふと思ったのです。

調べてみたところ、スギなどの針葉樹はヤニの影響で苦味が出るなどの情報は出てきたものの、明確な理由はよく分かりませんでした。「それじゃあ色んな樹種で試してみたら面白いんじゃないか」「もっと美味しい木があるのでは?」と、燻製に明け暮れる日々が始まったのです。

おが粉,スギ,木工

木工で木を削ったときに出てくる「おが粉」

当時、林業の学校に通っていた私は、学校の山や木工をしている友人などからさまざまな木を集めることができました。スギやヒノキはもちろん、クリやホオノキ、ケンポナシ、ケヤキ、ツブラジイなど、とにかく手に入った樹種で燻製にトライ。特に、木工で木を削ったときに出てくる“おが粉”が入手しやすかったため、燻製のチップ代わりに使っていました。クリはタンニンが多く含まれているためか「苦味が強いなあ」と感じたり、材の色が緑がかっているホオノキは煙も緑っぽくて不気味な上にまずかったりと、色んな発見がありました。

これらの中でお気に入りになったのが、スギ・ケヤキ・ツブラジイです。スギについては、ネットなどの情報で言われていたヤニの苦味も特段感じませんでした。味はそれぞれ微妙に異なりますが、どれもほんのりとしたスモーキー感を持っていて、マイルドな香ばしさがあります。ただ、頻繁に燻製で使っていこうとすると、木材生産量が一番多く手に入りやすいスギが、常用の燻製チップとして良さそうでした。ましてや、山の手入れが追いつかず、放置林が増えている現状もあったため、人工林において資源量の多いスギをどんどん“食”としても使っていこうじゃないか!と思い、スギの燻製チップを開発することに至りました。

スギと食の長くて深い関係

味噌,木樽,醸造

木樽で醸造される味噌

スギと言うと花粉症のイメージが強く、抵抗を感じる方もいるかもしれまんせが、実はわたしたちは食を通じて長年スギと関わってきたんです。

味噌や醤油、日本酒などの発酵食品文化が豊かな日本において、その製造を支えてきたのが“樽”です。そして、その樽用材として“スギ”が使われてきました。スギ樽の中で素材を熟成させることで、よりまろやかな味わいになると言われています。現在ではスギ樽を使う生産者が減ってきているようですが、こだわりを持っている醸造所などは「スギ樽でないと納得のいく味が作れない!」と、今でもスギ樽を使い続けているところもあるようです。

日本酒イメージカット

杉樽などで醸造される日本酒

スギと食にこんなに長い関係があったなんて、ちょっと驚きじゃないですか?

チップの元になる木はどこから?

高山市内にある自社林

高山市内にある自社林

伐採

伐採中の様子

わたしたちが作っているチップの元になる木は主に岐阜県高山市内の山林で伐採しています。高山の人工林は比較的スギが多く、また、標高が高いことから広葉樹が豊富な天然林も多く広がっているのが特徴です。普段は基本的に建築用材として必要な木を伐っているので、スギやヒノキ、ヒメコマツといった針葉樹をメインに木材生産しています。

皆さんは樹木の伐採現場を見たことはあるでしょうか?伐採する木は樹高20m前後、胸元あたりの直径が20~30cm(ときにはそれ以上のサイズも!)ほどです。そんな巨大な生き物をチェーンソー1つで伐り倒すわけですから、伐採する人も命がけです。木が地面に倒れる瞬間の迫力は、感動的というか神秘的というか…人によって感じ方は色々あるかとは思いますが、なんともクセになる感覚が残ります。

丸太,運搬,トラック

トラックに山積みされた丸太

グラップル,土場,丸太

丸太の仕分け作業などで活躍する「グラップル」

伐りたての木は水分を多く含んでいるので、とても人力で運べる重さではありません。丸太を鷲掴みできる専用の機械を使ってトラックに積み込み、狭くて急な山道を縫って走り、麓の工場まで運搬しています。土場に運ばれてきた丸太は、グラップルと呼ばれる機械で仕分けします。グラップルの先端に付いているアーム部分で、丸太をがっちりと鷲掴みすることができます。工場内に丸太が山盛りに積み上げられた光景は圧巻です。

製材機

製材機

製材

製材機で丸太を加工している様子

工場に運ばれてきた丸太たちは、帯状のノコが回転している“製材機”という機械で柱や板に加工されます。建築材としては使えないような曲がりやねじれが大きくて、節の多い丸太や、製材時に出てくる端材などをチップ用材として活用しています。市場では不良材として扱われる木材も、視点を変えればさまざまな活かし方があるのです!

こんなに大変!チップ加工

チッパー

木材を細かく粉砕する「チッパー」

チッパー

加工済みのチップがボックスに溜まります

チップを袋詰

粉が舞って大変なチップの袋詰作業

実は、sugi mokkuのチップは自社工場で私が加工しています! 木材を粉砕する「チッパー」という機械を使用するのですが、これがどんでもない爆音と激しい動きを繰り出してくるので、なかなかに勇気が必要な作業なんです。粉まみれになるのと、木の破片が飛んでくることがあるので、作業着、安全ゴーグル、マスクのフル装備で臨んでいます!

燻製の作り方

燻製は“スモーカー”という立派な道具を使って作ることが一般的です。キャンプなどで作るイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。でも実は、“フライパンで作ることができる”ということをご存知ですか?ちょっとしたコツさえ掴めば、おうちのキッチンでも簡単にできるんです!燻製を作るときのポイントは以下を参考にしてみてください。

燻製づくり5つのポイント

燻製,手づくり,必要な道具

写真は中華鍋

ポイント1:燻製の過程を楽しむ気持ちを忘れずに!

ポイント2:準備するもの

  • フライパン(中華鍋や土鍋でもOKです。)
  • フタ(ガラス製だと中が見えて燻製しやすいです。)
  • アルミホイル(写真は焼き肉のたれ皿。)
  • 燻製チップ(写真ではたれ皿の中に入っています。)

お皿や網などは燻製の規模によって適宜調整してください。

ポイント3:燻製の手順

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クリームチーズ、ウインナー、たくあん、ししゃもを燻製

チップから煙が勢いよく出るまでフタを閉めて強火で加熱。もくもく煙が出始めたら火を中火~弱火にします。

燻製づくりイメージ

四隅から徐々に色づいてきます

食材表面がきつね色になるまで燻します。食材により異なりますが10 ~ 20 分程度かかります。燻製の途中で様子を見ながら燻してください。

燻製,時間,目安,初心者,おすすめ,食材※ガスコンロの温度センサーによって長く加熱できない場合があります
※IH コンロでの利用はお控えください。カセットコンロの使用がおすすめです
※熱すると溶けるもの(チーズなど )や、網目より小さい食材はアルミホイルにのせて燻してください

ポイント4:煙と匂いにご用心!

  • 換気扇をまわして調理ください。
  • 燻製中にフタを開ける場合は煙に十分ご注意ください。
  • 使用後道具が冷めたらすぐに洗うと汚れが落ちやすくなります。
  • 洗うスポンジは燻製専用にするのがおすすめです。

燻製中の環境については細心の注意を払ってください。

ポイント5:消火は絶対に!

  • 燻製後は燻製チップが入ったアルミ皿がヒタヒタになるまで水を入れ消火してください。
  • 念のため消火されているか再度ご確認ください。
  • 消火が確認されたら、生ゴミと一緒に処分してください。

※より詳しい説明は森ワクサイトの記事「燻製の作り方」をご覧ください。

燻製ピクニック&パーティーのススメ

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中央左が燻製したウインナーとチーズ

手作りの燻製を普段の食卓で楽しむのはもちろん、ピクニックやパーティーシーンでも燻製は大活躍! みんなでわいわいと燻す時間を共有したり、色んな食材を持ち寄って食べ比べしたり。燻製を通じて、家族や友人たちと作り、そして食べるという楽しさを共有することができます。

各自が作った燻製を持ち寄ってピクニックを満喫する休日もたまにはいいかもしれません。はたまた、たこ焼きパーティーの感覚で一つのフライパンをみんなで囲い、好きな材料を燻製するのもありですね! 楽しみ方は十人十色!

燻製チップ「sugi mokku」の購入はこちらから → https://shop.moriwaku.jp/product/p876/

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